グーグル「AdWords」広告をめぐる集団訴訟手続き、米最高裁が支持

 広告主らがGoogleに対して起こした訴訟で、米最高裁判所は米国時間6月6日、度同社による上訴を棄却した。

 この決定は、サンフランシスコの連邦裁判所が2015年に下した判断を支持するものだ。これにより本訴訟は、2004~2008年にGoogleの「AdWords」プログラムを利用した多数の広告主を原告とする集団訴訟として手続きを進めることが可能となる。

 2008年に提訴された同訴訟で広告主らは、Googleがオンライン上の広告設置場所に関して彼らを欺いたと主張している。AdWordsは基本的に関連するGoogle検索結果の隣に広告を表示する目的に利用されるが、原告によると、Googleはその旨を適切に通知せずにサードパーティーのサイトにも広告を表示したという。中には、エラーページや望ましくないサイトに広告が表示されたケースもあるとしている。

 この訴訟に関してGoogleからコメントは得られなかった。

 調査会社eMarketerによると、Googleは世界のデジタル広告売り上げで圧倒的首位の座にあり、2015年の全デジタル広告収入の約30%を占めているという。

出典:CNET Japan ニュース

これは、集団訴訟”手続き上”の原告適格の有無の争いに米最高裁が判断を下しというもので、本題のGoogleへの広告主の訴えが認められるかどうかは、まだ未定の話です。

気になったのは、「原告によると、Googleはその旨を適切に通知せずにサードパーティーのサイトにも広告を表示したという。」という訴えのところ。

広告主は、リスティング広告のつもりで出稿したのに、説明も無く検索サイト以外のサイトにもディスプレイ広告がされてしまったという訴えなのだろうか。

たしかに検索広告とディスプレイ広告の設定のところはわかりにくい。たしかデフォルトの広告設定では、ディスプレイ広告も表示される設定だったように思われる。

ディスプレイ広告は、関連サイト(キーワード)への表示されるという建前ではあるが、性質的にリスティング広告より関連性は薄く、表示数が多くなる。広告費の有効活用という点では難があるのかもしれない。

大々的に一般にアピールしていきたい映画CMや新製品CMなどの広告ならディスプレイ広告が効果的になるという場面もありますが。

もともとWEB広告の出稿設定など、専門知識がある人が出すような仕様になっているので、わかりにくい点があり、この点はGoogleも今後配慮していくのだろう。

ちなみにYahoo!広告の方は、ディスプレイ広告にあたるYDNは、検索広告(スポンサードサーチ)と設定画面が分かれています。ただし、こちらのスポンサードサーチでも、実質的にはリスティング広告ではない、インタレストマッチ広告の付いていてデフォルトでの配信がONになっています(笑)。

どうもWEB広告でGoogleやYahooが想定している広告主は予算が潤沢にあり広告を表示しまくりたい大口の広告主にあるようで(そりゃそこの売り上げが大きいですが)、限られた広告予算をできるだけ効果的に使いたいという小口やローカルサービスの広告主には不親切な設定になっているといえるでしょう。

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