Adsenseは儲かるのか?月間25万PVサイトの実例から検証

私自身仕事としてGoogleの広告(adwords)を利用しています。そして、また仕事として管理しているサイトでのAdsenseも管理しています。そのため広告主サイドとしての、広告のクリック率やCPCなどの数字を見れる一方で、adsense利用者としての広告の収益の数字も見ることが出来ます。

実際にAdsenseをしていると人としていない人とではアドセンスへの感覚の違いがあり。やっていない人からすればアドセンスって簡単に儲かってるんじゃない?という目で見る人も多いと思います。

先に結論を言うと、余程のブログの才覚がある人以外はまず儲かりません。無料ブログをやっていて、毎日余裕で数千人が見に来るとか特別な才能や能力があるなら何も言いませんが、そうでない人が無職でアドセンスで生活しようと考えるなら、普通にアルバイトしたほうがよっぽど儲かります。ちなみに1日1000pvあっても利益は月1万いかないでしょうけどね・・。

と、文章で経験則を書いてもイマイチ信憑性がないと思いますので、実際にアドセンスを利用しているサイトの数字から検証してみます。

年間PV300万(月平均25万PV)のサイトの2016年度の数字を実例に見ていきます。

adsense2016_1

まず概要ですが、2016年1年間で3089128pvで広告クリックは、27406回、確定の収益は659,730円です。なお、そこそこ大きなサイトですが、アドセンス収益が目的のサイトではなく実業のサイトです。広告はあまり目立たせたくないので、下の方にありアクティブビュー視認率は低いです。

ちなみに、広告はトップページにしか張っていないので、実際のサイト全体の総PV数は数倍に膨らみます。

 

アドセンスの収益データ

次に広告のクリックのデータです。

クリック率は0.7%。これは一般的には高めだと思います。また肝心のCPCは平均23円。23円ですよ!先にも書きましたが、Adsense広告が主体ではないので1ページに広告は1つぐらいなので、広告単価がもっと上がってもいいのでは?という気もします。

収益額が最初の画像の数字より減っているのは、インプレッション(表示)収益が省かれているからです。収益65万の内、インプレッション収益が3万ほどなので、インプレッション収益には期待しないという考えが正しいことになります。

 

月間アドセンスの収益データ

月額の方がわかりやすいかもしれないので、サンプルとして10月の収益データ。

23万PVの1691クリックで41,047円の利益。クリック率0.71%、CPCは24円。

23万PVというと、1日7660PVほど。閲覧に来たユニークユーザー数は1日あたり4,5千人ぐらいでしょうか。

 

アドセンスのクリック率の話。

まずWEBに貼られている例の四角いGoogle画像広告がどれくらいクリックされるかご存知でしょうか?

一般に1~2%と言われていますが、広告主側のAdwords管理画面から見ると画像広告のクリック率は0.2%行くか行かないかぐらいです。もちろん業種やサイト構成にも左右されますが、大まかな概論です。

実例のサイトではクリック率0.7%で高めになっています。この数字はテキスト広告のクリック率も含んでいます。クリック率を高めるような施作はじっししていませんので、これは実業サイトという性格によるものかと考えています(サイトを見に来る人との属性上、広告をクリックししやすいのではないか、と)。

情報を探している人への広告となるGoogleのリスティング広告での広告のクリック率は、もちろん業種などでの幅がありますが、だいたい10%~8%ぐらいが平均でしょうか。

皆さんもサイトの画像広告をほとんどクリックしないですよね?、アドセンス広告のクリック率は0.2%程度の非常に低いものなのです。

 

アドセンス広告のクリック単価の話。

そうはいっても、うまいことクリック率を増やせば広告収入が多いんじゃないの?と思われるかもしれません。

そこで肝心の広告がクリックされた場合の単価の話です。先に言うとクリックの単価は思っている以上に低いです。(※もちろん広告の種類によりけるですが・・金融以外ほぼ同じ水準だと思います。)

実例のサイトではCPCは23円。1日に10回クリックしてもらえて230円ですね・・・。

広告主側からCPCを見ると100円前後~200円前後が多いです。正確な情報を知る術など私にはありませんが、アドセンスサイト運営者の取り分は半分以下でしょうか?

 

アドセンスは儲かるのか?結論は・・・。

実例も踏まえた上で、アドセンスが儲かるかどうかは結局サイトの規模(PV数)によるということがわかってくると思います。

ではがんばってPV数の高いサイトを作ればいいんじゃないの?と誰もが考えます。

趣味でブログをされている方は、アクセス解析でアクセス数を見ることができると思いますが、1日に数百人が来てくれるブログを作るのでさえけっこう大変です。

面白い内容や”ためになる内容”、独自の情報があるなど、魅力があるブログでないと人は集まりません。人を集めるためのブログ記事を書くことはかなり難しいですよ。考えるのにも作成するのにも時間がかかります。

無料ブログをしているほとんどの人が趣味のことや思ったことを書き綴る感じだと思いますので、アクセス数など特に気にはしてはいないと思いますが。

また無料ブログサービスでは、もともとPVが集まりやすい仕組みが出来ていますが、アドセンスをするなら独自ドメインを取ってWordPressなどで独自のブログなどを立ち上げることとなり、0の状態からスタート、書いた記事だけでアクセスやリピーターを稼いでいかなければなりません。

そして、単価の高い分野(金融・FX関係)や記事を書きやすいトレンド系などは、Adsenseで儲けようと考えた先行者達がシェアを押さえ、そこに食い込もうとする後行者とであふれかえっている状態です。

折角、上に実例を挙げているので数字からも考えてみます。

ブログで人を集めるのに長けた天才がいたとして、1日3千人が見に来るブログを作ったとしてます。もちろん芸能人や著名人以外でです。

月9万PVですね。仮にこれに高いクリック率1%と仮定し、クリック単価(CPC)も高い倍の50円としましょうか。広告が900回クリックされて単価の50円をかけると、45000円になります。月の収入が45000円ですよ・・・。凄まじいブログを書いていて4万5千円。しかも計算を高く見積もってです。

 

私の考える結論としては、アドセンスは正直儲からない。正業(サラリーマンなど)の収入がある人が趣味でブログをやっていて、どうせブログを書くならそこから少しでもお小遣いが増えればうれしいなあ、程度にするのが一番幸せです。

間違ってもサラリーマンを辞めてアドセンスで稼ごうなんて考えは狂気の沙汰としか思えません。

それでも信じれられない方・・。とりあえず無料ブログで記事を書いて、自分のブログ能力でPV数が集まるか確認してみてください。もし稼げそうなら、本番のブログを立ち上げた際に以前の記事からリンクすれば無駄にもなりません。

 

[余談 このサイトの広告について]

最後に、本サイトもGoogleAdsenseの広告を張っていますので、その収益を暴露しておきます。

月0円~20円ぐらいです!(爆)

儲けるためにブログではありませんし、大した記事は書けませんのでまあその程度です。

儲からないのになぜ広告を張っているのかというと、広告を張っていないより張っている方が記事を書くサイトの気休めやモチベーションになるからです。

アドセンスで本気で儲けたいならWEB関係といった興味を持つ人が限られている(パイの少ない)分野なんて選びません。なんだかんだで結局サラリーマンが経済的には一番気楽ですよ。

 

 

 この記事の閲覧数:1,166 ビュー

コメント